シュルレアリスム実践メモ

学問としてシュルレアリスムを学ぶ管理人が(体を張って)シュルレアリスト・アート、ゲームを実行するブログです。シュルレアリスム初心者から専門的に学ぶ人まで楽しめるようにしたいとおもいます。

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絵画の新解釈(偽lugubrious game)

視覚で楽しむ」と「言葉で楽しむ」に加え「Re-inventing the world」という項目追加しました。
(これもバイブル A Book of Surrealist Gamesの目次のまねっこですが…。)
このカテゴリーでは、今では身近で当たり前になっていることを基にして新しくそれを作り直してみる、ということをやってみます。

絵画の新解釈ゲーム

ダヴィンチコードが上中下巻だったと知らず、中巻から読んでしまったLushyです。
最後の晩餐の福音書記者ヨハネがマグダラのマリアだという説で(しかもキリストとお出来になってらっしゃるという設定)、カソリック関係者とひと悶着あったみたいですが、まーどうせフィクションだしイイんじゃないでしょうか。
なんて言ったところで教会は納得しないでしょうね。どうしたって世間の目は変わると思うから。

私達は「専門家」のいうもっともらしい「解釈」や「象徴」にどうしたって弱いです。謎めいたものを愛しますがそれと同時にその答えを知りたいわけです。
絵画の解釈や象徴学についての正当性は未だに議論がされています(特にフロイトがらみは…)
でも駆け出しの私なんかは権威ある研究者や、一番最初に読んだセオリーにかたよったりします(雛か)。精進せんと;

さて今回は、そんな解釈や象徴学を逆手に取ったゲームをご紹介。
批評家または研究者になったつもりで、絵に解釈をつけていきます。
ただし、その絵は見ないで…。


-HOW TO-
必要人数:2人
一方が絵を描き、(または任意の絵を選ぶ)適当な箇所に5つ番号を振ります。同時にもう片方が、それを見ずに1-5まで短い解釈をつけます。

<実践>

絵=Lushy
解釈=Takaさん

こんな絵を描いてみました。
l1

分かりづらいですが

①木 ②人物 ③砂場 ④干してある靴 ⑤人物の影

となってます。これに対しTakaさんの解釈はどうなっているのでしょうか。
答え合わせへ↓

解釈
①嘘のカケラ
②希望のヌケガラ
③思い出製造機
④雲の上に乗る
⑤最後の一言

お互い見ないでやったのにも関わらず、「なんかあってそう」なものができました。
ぼーっと、立ってる人はかつて希望であったもので、今はその抜け殻が放置されているのです。砂場の「思い出製造機」はばっちりビンゴ。子どもの頃遊んだ場所の代表格です。干された靴=宙に浮いた状態の靴は、空に浮かぶ雲の上での行動を示します。⑤の影はもっともエニグマティックですが①の最後の言葉と取っていいでしょう。つまり、すぐに消えてしまうことを暗示しているわけです…

と、言うように実はこれは「解釈」をこじつける解釈するところに楽しさがあると思うのです。
論理は「優美な死骸」と同じですが、2つのギャップを埋めようとして生まれる考えが重要なんですねー。

ではもう1例

l3

美術史にありがちな聖母子像を描いてみました。

①はマリア様、②はキリストですね。③は果物です。宗教画ではよくマリア様がリンゴやオレンジをキリストに与えているのが見られます。これはアダムとイブが食べた「知恵の実」で、彼が後に人間の原罪を被って死ぬことを表しています。④の鍵はよく聖ペテロと関連付けられています(キリストから聖ペテロへの天国の鍵の授与)。⑤は何かサインっぽく書いてみました笑。

さぁ、ダヴィンチコードに負けず劣らず危険な解釈をお願いしますよ、Takaさん!


解釈

①支点
②水圧調節器
③欲望調節器
④欲望の対象
⑤欲望の成就した後の1つの提案


何か想像外なのキター!
そうなんです、キリストは水圧調節器だったんです。水圧を調整すること以外の機能なんてないんです。ダンブラウンもびっくりの新解釈ですよ。物質的な感じがとってもバタイユっぽいですね。でそれを支える聖母は支点である、と。欲望がどんな欲望かは分かりませんが、果物も鍵もエロティックなモチーフとして見ることができます。⑤は実は、"non e maria"(マリアではない)と書いてあります。それが提案だとしたらすごいことになりそう。


ちなみにこのゲーム、新たに考え出されたゲームです(Special thanks to Takaさん)。副題"偽Lugubrious Game"はバタイユによるダリの絵の解釈を元ネタにしてできました。


ちょっと長くなったので一旦切りますが、次回はこれを有名絵画でやってしまいます。
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テーマ:作品 - ジャンル:学問・文化・芸術

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