シュルレアリスム実践メモ

学問としてシュルレアリスムを学ぶ管理人が(体を張って)シュルレアリスト・アート、ゲームを実行するブログです。シュルレアリスム初心者から専門的に学ぶ人まで楽しめるようにしたいとおもいます。

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WEEK3 芸術と反芸術2

WEEK3 芸術と反芸術2


 突然ですが問題です。



a stigliztb chocolate grinder
c american girl


画像と題名を一致させなさい。


 


1.チョコレート磨研機


2.アメリカ娘の肖像


3.スティグリッツの肖像


 


答えはこちら↓




まぐれでなく全問正解のあなたおめでとうございます。


これからもがんばってダダに生きて下さい。



                   


わからなかった方、一緒にこの3つの機械のイメージを見ていきましょう。


 


デュシャンの「チョコレート磨研機」はそもそも私たちになじみがない上に下の写真のような形からドラムセットのような形に変形されています。


が、まだ言われたらわかるような気がしないでもない。


これは後に「彼女の独身者たちによって裸にされた花嫁、さえも」にも出てきます。



choco grinder
チョコレート磨研機



 


ピカビアの2つのポートレートは、人物画を書く気配すらないですね。


スティグリッツというのは写真家であり、前衛芸術家のパトロンでもあったアルフレッド・スティグリッツです。写真家だからカメラ。


考えてみれば肖像画というのはいつも人物の表面を写し取らなければいけないものでしょうか。「どのような見た目か」よりも「その人が何であるか」という内面のアイデンティティを重視したのがこのポートレートでした。


「アメリカ娘の肖像」は、何でアメリカなのかはわかりませんが「娘」というのが多分必須条件なのだと思います。


機械化の時代、人力に成り代わって働く機械はしばしば擬人化され「母無しに生まれた少女」と言われていました。ピカビアはそんな「娘」にしばしばエロティックな意味を与えたのです。


 girl born without mother母無しに生まれた少女/ピカビア



彼らがこんなにも無機質でドライな機械画に惹かれた理由にはやはり未来派の影響があります。


ダダと同じく未来派も、いわゆるブルジョワのアートというものを嫌悪していました。


それらは、高尚で精神的で、まったく都会の喧騒や現実の世界とはかけ離れた、机上の空論だと言うのが彼らの主張です。彼らはしばしば、作品に現実の物質をとりまぜることで芸術を生活に近づけようとしました


 


head house light


ボッチョーニの彫刻 窓枠やら釘やら 色々入っている


 


ピカビアやデュシャンはそのような未来派のアイディアに賛同するとともに、機能を失った、ただのオブジェとしての機械のパーツに単純に「美」を感じていたようです。



そこらへんが「うなりを上げる自動車はサモトラケのニケよりも美しい」といった未来派との違いですね。彼らは機能美重視なんです。


 


デュシャンはフェルナン・レジェ、ブランクーシと訪れた航空ショーにて


このプロペラ以上に美しいものを誰が作れると言うんだ


と言ったといいます。


芸術」を「生活」のレベルまで下げる力と「機械」を「芸術」の域まで押し上げようとする力の両方が働いているわけです。


で、未来派との違いはやはり、コンセプトが入ってくるところです。ダダイストの機械は機械であって機械でなく、別の意味が付加されているのです。


(けっこうな確立でエロい意味合いなのですが;チョコレート磨研機→マスターベーション、スティグリッツのカメラ→インポテンツ




最後にデュシャンの「彼女の独身者たちによって裸にされた花嫁、さえも」通称大ガラスを。これはweek9で詳しくやります。



 


 


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コメント

こんにちわ
ピカビアいいですよね~笑
文学的にも先駆的というか 運動性としてとらえてらようなところがステキだと思います。
「種種の思想を横断していかなければならない」とか!

  • 2006/11/11(土) 10:44:35 |
  • URL |
  • 531 #-
  • [ 編集 ]

彼自身の作品も常に変化していますしね。
今まで特にピカビアに注目したことはなかったのですが、デュシャンと張るくらい コンセプチュアルで噛めば噛むほど味が出るするめみたいな人じゃないかと思います。

  • 2006/11/12(日) 19:21:17 |
  • URL |
  • lushy #-
  • [ 編集 ]

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  • 2012/01/23(月) 19:16:56 |
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