シュルレアリスム実践メモ

学問としてシュルレアリスムを学ぶ管理人が(体を張って)シュルレアリスト・アート、ゲームを実行するブログです。シュルレアリスム初心者から専門的に学ぶ人まで楽しめるようにしたいとおもいます。

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Week 12 シュルレアリスムと絵画

Week12 シュルレアリスムと絵画


  シュルレアリスムの授業2回目です。今日でドーンの授業は実質上最後・・・。


来週からはチャールズ・ミラーという若造、じゃなかった若い先生にバトンタッチ。


お疲れドーン!



Sebastian Rabbithttp://www.alincocostumes.com/catalog/


画像は今回のエントリの内容とは一切関係ありません


 前のエントリ①オートマティズム②夢のイメージについてでしたが、今回はそれが言語の領域から絵画に拡大していく時期を見ていきましょう。




(Andre Masson/Automatic Drawing)



①に関してよくあがるのが自動筆記と同等のことが絵画でできるか?


という議論。


 これについてはご存知の通りオートマティックドローイングという方法があります。(上はアンドレ・マッソンの例です)何も考えずに筆をすべらせていく、という方法ですね。


この場合デスノス達がやったような完全なトランス状態にはいってはいません。上の絵ではめちゃくちゃなように見えて女性の胸や、指や羽っぽいものが描かれているのがわかりますマッソンは似たようなモチーフ(ざくろや女性のトルソー)を何回も使うことがあり、最初から最後まで無意識下で描いている、と言うわけでは無さそうです。むしろ、最初は自由連想→そこから沸いたイメージを修正、というメソッドでやってるシュルレアリストがほとんどかと




雑誌「シュルレアリスム革命(La revolution Surrealiste)」第4号にブルトンは「シュルレアリスムと絵画」と題したエッセイを載せ絵画がいかにシュルレアリスム的になるか議論しています。例としてあげられたのはピカソから始まりマッソン、エルンスト、タンギー、ミロなど。


シュルレアリスム的絵画でなくシュルレアリスム「と」絵画ってのがポイントですね。


     


ちなみに、この雑誌、最初は絵画を含んでいませんでした


そのかわり写真は使われていました。


マン・レイのレイヨグラフや、シャドのシャドウグラフなどは、前もって結果がわからない偶然の芸術としてオートマティズムと同等に考えられていたようです


ManRay Rayograph




一方で、絵画(油絵等)はシュルレアリスムにはなりえない、という意見もありました。そんなこといわれると、今よく目にするダリやマグリットやエルンストの油絵は全部シュルレアリスムの枠外になってしまうんですが。彼ら油絵有名組に共通していたのはオートマティズムでなく夢のイメージですね


シュルレアリストの中にもオートマティズム派、夢派で分かれる時があってマックス・モリーズ(Max Morise)は夢のイメージ否定派。


彼はエッセイEnchanted Eyes (1924)において、絵を描くことは、言葉を書くよりも時間がかかるので、流れ続ける自動思考に筆が追いつかないんじゃないか、と議論しています。



[the properly pictorial expression is not as priviledged as that, while vocabulary is an instrument with the double advantage of being almost unlimited and constatly available, words identifying themselves so to speak with thought]


モリーズは(鉛筆やペンによる)ドローイング、レディメイドですぐに作れるコラージュ作品等はイマジネーションにすぐ対応できるものとして認めているようです。


彼の考えを表すものとしてこんな引用を。




デキリコの絵はシュールだが、制作方法はシュルレアリスム的ではない


 de Chirico "disturbing muses"


ピエール・ナヴィル(Pierre Naville)はシュルレアリスム絵画そのものに厳しい態度をとっています。


Everyone knows there is no surrealist painting」と言い切り、オートマティックドローイングも夢のイメージも、アウトプットは結局意識的であり、心の純粋な自動作用を核としているシュルレアリスムにふさわしくない、と。(自動筆記はどうなんだよ…;)


シュルレアリスム=生き方であって、形にするもんじゃない!


と言うのが彼の言い分らしいです。


 もっともな意見なんですが、それをいわれると先に進まないしこのブログの存在意義が危うくなるので(笑)、軽くスルーして次回に続きます。 

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シュルレアリスムについて

シュルレアリスムシュルレアリスム(フランス語: Surr?alisme, スュレアリスム)は芸術の形態、主張の一つ。超現実主義ともいう。超現実とは「現実を超越した非現実」という意味に誤解されがちであるが、実際は「ものすごく過剰なまでに現実」というような意味である。超現

  • 2007/02/10(土) 22:36:08 |
  • デザインの杜

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